2016年記事より
Knowledge Engine透明生のある高品質な検索エンジン開発へ
Wikipedia(ウィキペディア)を使ったことはありますか?
Mediawiki(メディアウィキ)というソフトを使って作られている、誰でも編集できる無料で利用できるオンライン百科事典です。世界で5本の指に入るビッグサイトだそうです。
GoogleやYahoo!、Microsoftなどの世界的な大企業がひしめく中、ウィキペディアはユーザーやウィキペディアの活動に共感する人々の寄付のみで運営が成り立っています。
ウィキペディアを使っている時に「寄付をお願いします。」という様なメッセージを見たことはありませんか?
これはサーバー代などを補填(ほてん)するために寄付を募っているのです。
さて、そんな「Wikipedia(ウィキペディア)」を運営しているウィキメディア財団が、インターネット上で広告なしの検索エンジンを開発するようです。
有名な検索エンジンといえばGoogleやYahoo!、それにMicrosoftのBingなどがありますね。
これらの検索エンジンは、検索ページの一部に広告が掲載されています。
ウィキメディア財団は、「こうした商用検索エンジンがインターネットを支配していて、インターネット上にある知識や情報を入手する経路を特許技術を使ってまで固めてしまっている」と主張しています。
デジタル分析会社のcomScoreのレポートによると、検索エンジンのシェア1位はGoogleの約67パーセント、2位はMicrosoftのBing約20パーセント、3位はYahooの約10パーセントだそうです。
Wikipediaで開発する検索エンジンでは、その情報の出所がどこなのかがユーザーにもわかるように示されます。
情報の自由な流れを保つために商業的な利益から完全に分離し広告も載せません。コミュニティの構築と情報の共有を重視した「透明性のある高品質な検索エンジンになる」とのことです。
しかし、GoogleやYahoo!など大手企業が同じような企画で参入してきた場合は、この検索エンジンのプロジェクトの成功率が下がってしまうことが懸念されているようです。
GoogleやYahooの様なグローバルな検索エンジンを作るというよりは、ウィキメディア財団がこれまで行ってきたWikipediaをはじめとするプロジェクトの延長線上により良い検索ができる検索エンジンを作るということだそうです。
まとめ
筆者自身、Mediawikiでサイトを作ったりしたことがあるほどWikipediaの理念や仕組みが好きです。
今回ご紹介したウィキメディア財団の作る検索エンジンは、野菜で例えると、スーパーで売ってるキャベツに「〇〇さんが作った美味しいキャベツです」って書いてあって顔写真とか住所とか名前とかも載っている様な、情報提供者の身元をはっきりさせることで透明な検索エンジンを作ろうとしているってことだよね。たぶん。
ウィキペディアもユーザー登録すると編集に参加することが出来るのだけど、それも誰が編集したのか分かる様になっているから、おそらくそういった形で、これまでウィキペディアの運営などで蓄積してきたノウハウを活かした検索エンジンになっていくと筆者は予想しています。
今インターネットの世界は情報が溢れているので、何が正しくて何が間違っているのか判断しにくい状態なのかもしれません。
こうした情報の透明性を保とうとする仕組みを作っていくことで、情報にアクセスする人にとって、本当に必要な情報が最適な状態で提供できるようになったら素晴らしいと思います。
ちなみに筆者は、Googleなどが開発を進めてきた検索エンジンは最高の発明だと思っています。
検索エンジンに広告が載っていても特になんとも思わないのですが、今後、ウィキペディアだけでなく他に様々な検索エンジンが登場したとしても、それぞれの得意な分野に特化したものにしていけばユーザーにとっても使い分けがしやすくなって良い気がします。
Googleに関して言えば、Googleのカスタム検索エンジンでアドセンスと関連付けておくと収益化することもできますよね。これもGoogleが好きな理由の1つです。
グーグルカスタム検索エンジンの様な、プログラムの知識とかそんなになくても頑張れば収益化できたり、新しいサービスをユーザーが生み出せる仕組みがもっと世の中にあったら面白くなりそうな気がします。
個人的には、営利目的でも非営利でも、人の生み出したテクノロジーが地球と自然に調和しているのなら素晴らしいと思います。
情報元
Knowledge Engine: Wikimedia Foundation takes aim at Google with $US2.5m search project
Thanks to all the elements.
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