凶しか出ない神社に行ったことある?

 


俺は今年の初詣
変わった神社に行ってきた
凶しか出ない御神籤があるらしい
そんな不思議な神社の話し


キレオ「今年の運勢はなにかなー」


ガチャガチャ。。。。(おみくじの音)

 


 

俺が引いたおみくじは
大吉でも中吉でもなく
「凶」だった
どうやら他の人達もみんな
凶を引いているらしい

 


そこへ神社の関係者が
通りかかった


キレオ「何だこれ?オイ、じいさんよー、このおみくじは何なんだ。普通、大吉とかそうゆーのがでてくるんじゃねーのか?」


おじいさん「ふむ。」


キレオ「ふむじゃねーよ。こんなんじゃ今年の運勢分かんないじゃん。金返せこのやろー!」

おじいさん「うむ。これはすまんことをしたの。少しばかり…この老人の昔話に付き合ってはくださらんか。」



秘密の神社の部屋で

ほうじ茶をすすめられた

ずず・・・

おじいさん「これには深い理由があっての。ワシが生まれるずっとずっと昔のことじゃ。」

 


キレオ「ほう… 聞かせてもらおうじゃねぇか」


おじいさん「このおみくじはな、まだ日本に魔法があった時代に作られたんじゃよ」


キレオ「魔法?そんなの作り話しだろ?」


おじいさん「そう思うのも無理はない。じゃが、たしかに魔法は存在したのじゃ。」


キレオ「じいさん、頭大丈夫か?そんなこと学校でも習ったことないし」


おじいさん「本当の歴史を知る者はもうほとんど残っておらん。人々の記憶から消されてしまったんじゃ」


キレオ「なんだよ、本当の歴史って?」


おじいさん「少年、知りたいのか?今まで誰も信じようとはせんかった。」


キレオ「俺もまだ信じたわけじゃないぜ?だけど聞いてみなきゃわかんねーだろ」


おじいさん「よかろう。老いぼれた老人の戯言じゃと思うて聞いてくれ」

 

俺はこの世界の秘密を老人から聞いた
人々の記憶から消されてしまった本当の歴史を……

 

キレオ「マジかよ!なんで記憶を消されなきゃなんねーんだよ!おかしいだろ」


おじいさん「そうじゃな…」


キレオ「それで、この御神籤がその事件に関係していると?」


おじいさん「……はて?何の話をしていたんじゃ?ワシは……」


キレオ「この国には魔法があったんだろ!しっかりしてくれよじいさん!」


おじいさん「ああ、そうじゃったそうじゃった!それでの、その方が「全部凶にしなさい」と言われての」

 

キレオ「ちょっと待ってくれよ。誰に言われたんだよ?犯人はそいつだろ?」

 

・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

おじいさん「神様じゃよ」

 

キレオ「神様?神様なんて本当にいるのか?」

 

おじいさん「ああ、もちろんじゃ。
当時はみんなに神様が見えていたのじゃ。」


キレオ「そうだったんだな。でもさ、凶しか出さないっつーのはどうかしてるぞ。みんな不安になっちまうよ」


おじいさん「魔法の時代には、国、人種、宗教、肌の色、みんな違ったが、愛を伝えるリーダーがおった。」


キレオ「そいつらは何してたんだよ?」


おじいさん「苦しみや悲しみを癒し、生きる喜びを伝えておったのじゃ」


キレオ「いくら神様に言われたって、御神籤を凶だけにするってどうゆーことだよ」


おじいさん「その通りじゃな。しかしな、当時のリーダー達はその「凶」に意味を見つけたんじゃよ。」


キレオ「意味?」


おじいさん「いくら神様に言われたとて、自分がやりたくないと思えば、それはやらなくても良いのじゃよ。」


キレオ「どうゆーことだよ?じゃあなんで?」


おじいさん「魔法が使えていた頃は、皆一人一人が自分の考えをしっかり持っておった。」


キレオ「それで?」


おじいさん「そのぶん争いもあったが、皆が平和を望んでおった。」


キレオ「なるほどな」


おじいさん「だからみんな長生きじゃったし文明も今よりも遙かに進んでおった」


キレオ「…それで?その人は一体何を見つけたの?」

おじいさん「凶は不吉とか運が悪いという意味ではないのじゃ。「今日」ということに気づいたんじゃよ。」


キレオ「え?凶じゃなくて今日…?」


おじいさん「当時は「文字」というものはほとんどなくての。神様も人間もみんな話し言葉で伝えていたのじゃ」


キレオ「そういうことか!」


おじいさん「言葉の意味を間違ってとらえてしまっていたんじゃな。」

キレオ「それからどうなったの?」


おじいさん「その意味に気づいたリーダーは、自分の神社で「凶」しか出さないと決めたのじゃ」


キレオ「どうして?」


おじいさん「今、この瞬間に生きることが運命を変えるからじゃ」


キレオ「今日!今この瞬間ってことか!」


おじいさん「うむ。その通りじゃ。」

 

 

凶しかでない虹色のおみくじ2017

 

チュンチュン・・・(鳥のさえずり)

 

ここはあるところにある、秘密の神社

 

キレオ「今年の運勢はなにかなー」

 

ガチャガチャ。。。。(おみくじの音)

 

今日

 

キレオが引いたおみくじには、大吉でも中吉でも小吉でも凶でもなく、「今日」と書かれた紙が1枚ひらりと出てきただけでした。

 

そこへ通りかかる神社の関係者のように見える出で立ちの老人が1人、キレオの前を通りがかった。

 

キレオ「何だこれ?おいじいさんよー、このおみくじは何なんだ。普通、大吉とかそうゆーのがでてくるんじゃねーのか?」

 

おじいさん「ふむ。」

 

キレオ「ふむじゃねーよ!こんなんじゃ今年の運勢に分かんねーだろーが!どう責任とってくれんだよ!金返せこのやろー!言い訳するなら言ってみやがれくそやろー!」

 

おじいさん「うむ。これはすまんことをしたの。少しばかりこの老人の昔話に付き合ってはくださらんか。」

 

秘密の神社のとある部屋

ほうじ茶をすする二人

 

ずず・・・

 

おじいさん「これには深い理由があっての。ワシが生まれるずっとずっと昔のことじゃ。

実は、このおみくじができたばかりの頃は、はじめは「凶」しか出さないおみくじじゃったんじゃよ。じゃが、時代が変わって不吉だとか縁起が悪いとか言われてしまってのー。神社の経営が難しくなってしまっての。それで、文字を「凶」から「今日」にしたんじゃ。それで今のようなおみくじになったんじゃよ。」

 

キレオ「でもだったらよー、何で凶しかださないおみくじなんて作ったんだよ?みんな大吉がでて欲しいに決まってんじゃんよ。」

 

おじいさん「いかにも。 このおみくじが作られたのは、この国にまだ魔法が存在する頃の話じゃ。かつてこの国では皆が魔法を自由に使える時代があったんじゃよ。」

 

キレオ「魔法?」

 

おじいさん「ああ、そうじゃとも。今ではそんな歴史も人々の記憶から消されてしまって・・・そんなことは誰も信じようとはせんがの。今さらそんなことを言っても、ボケた老人が何かほざいているとしか思わんわい。」

 

キレオ「そりゃそうだよ。だって、そんなこと普通今まで誰も聞いたことないもの。それで?話の続きを聞かせてくれよじいさん」

 

おじいさん「ありがとうよ、こんな老人の話に付き合ってくれて。それで、どこまで話したんだっけ・・・?」

 

キレオ「この国には魔法があったんだろ!しっかりしてくれよじいさん!」

 

おじいさん「ああそうじゃったそうじゃった!それでの、この神社が作られた時に相談したんじゃよ。「おみくじに凶はどのくらい入れたらいいですか」とな。 すると、「全部凶にしなさい」とおっしゃられたのでな。当時、うちの責任者はもう相当、頭を抱えて悩んだそうじゃ。」

 

キレオ「ちょっと待ってくれよ。それは誰に言われたんだよ?そいつが元凶じゃねーか!誰だよ、そいつは!俺がぶっ飛ばしきてやるよ!」

 

・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

おじいさん「神様じゃよ」

 

キレオ「神様?神様なんて本当にいるのかよ?」

 

おじいさん「ああ、もちろんだとも。当時、神様はみんなに見えていたんじゃ。どんな人種のどんな国のどんな宗教にも、それぞれに「愛」を伝えるリーダーがいて、人々の苦しみや悲しみを和らげ、癒した。どんな人でも、人生を素晴らしく生きられることを伝えて世界中をまわっていたんじゃよ。

 

キレオ「そうだったんだな。でも、それでも凶しか出さないっつーのはどうかしてるぞ。みんな不安になっちまうじゃねーかよ。」

 

おじいさん「その通りじゃな。しかしな、当時の責任者はその凶に意味を見つけたんじゃよ。いくら神様に言われたからと言っても、自分がやりたくないと思えば、それはやらなくても良いのじゃよ。魔法が使えていた頃はみんなそうじゃった。一人一人が自分の考えをみんなしっかりと持っておったんじゃ。そのぶん争いもあったが、皆が皆平和を望んでおった。だからみんなびっくりするほど長生きじゃったし、言葉の意味や命の意味を、自分だけでなく誰に対しても大切に生きておった。当時の責任者も、そんな志に燃える精悍な男での。神様に言われたもんだから、それはもう、7日も眠れないほど頭を抱えて悩んだそうじゃ。答えのない問題を抱え、それこそ毎日が凶ばかりの日々だったそうじゃ。」

 

キレオ「それで?その人は一体何を見つけたの?」

 

おじいさん「その責任者はな、凶は不吉とか運が悪いという意味ではなくて、「今日」ということに気づいたんじゃよ。当時は文字というものはほとんどなくての、神様も人間もみんな話し言葉で伝えていたもんだから言葉の意味を間違ってとらえてしまっていたんじゃな。じゃがの、すごいのはここからじゃ。その意味に気づいた責任者は、自分の神社で「凶」しか出さないことを決心するんじゃ」

 

キレオ「どうして?」

 

おじいさん「きっと、自分が体験してみて気づいたことがあったんじゃろうな。魔法が使えていた時代も完璧じゃなかった。生きておれば、どんな人にも辛いことや苦しいことがある。じゃが、運勢はおみくじで出てくる吉や凶で決まるものではない。今、この瞬間に生きておる自分で意味を見つけることが、幸せを見つけることにつながると責任者は感じたんじゃろうな」

 

キレオ「そうか!今日って、今この瞬間の今日ってことだったのか!」

 

おじいさん「うむ。その通りじゃ。」

 

キレオ「みんなが一人一人違う人生なんだもんな。でも、みんな同じ時代を生きていて。」

 

おじいさん「その通りじゃ。過去も未来も大切じゃ。じゃが、今を生きている自分がそこに意味を見出せば、過去も未来も変えられるのじゃ。心がすべてを決めておる。自分だけの色で輝けるようにと、虹色のおみくじになったのじゃ。太陽の光のなかには、目には見えんがじつにさまざまな色が含まれて、あんなにもまぶしいほどの輝きを放っておるのじゃ。そういえば、おぬしのおみくじは何色じゃったかな?」

 

キレオ「じいさん!あんたすげーな!一体何者なんだよ!」

 

おじいさん「ほっほっほ、それは秘密じゃ。」

 

おしまい

 

 

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