パラボリックSAR
英語表記:Parabolic SAR(Parabolic Stop And Reverse)
読み方:ぱらぼりっくえすえーあーる
パラボリックSARとは
パラボリックSAR は現在上昇基調にあるのか、下落基調にあるのかを探るテクニカル指標です。
パラボラリックには「放射状の」という意味があり、価格の上下に SARと呼ばれる放射線状の点を表示させトレンドの状態を把握します。
SAR が価格の下に示される場合は上昇基調が強く、価格の上に示される場合は下落基調が強いと判断されます。SARに価格が到達するとトレンドの転換と判断され、SARの位置が上下に移動します。
このため、上昇トレンド中には下のSARの水準がストップ注文を置く目安となるほか、売りエントリーのポイントになります。
SAR はストップ&リバースの略でドテン売買を意味しており、ドテン売買を繰り返すようにサインが出るトレンドフォロー型のテクニカル指標であるため、揉み合うような相場展開となってしまうと効力を発揮しなくなります。より長い時間軸のチャートを使用して大きなトレンドを確認しながら売買ポイントを探すなどの工夫が必要です。
パラボリックSARの計算には加速因子(AF)と呼ばれる数値を用います。チャートの設定では初期値と最大値が0.02、最大値が0.2、増加する数値が0.02に設定されている場合がほとんどかと思います。
つまり、初期値である0.02から0.02ずつ最大値である0.2に近づいていくという設定です。
この数値はSARの価格からの距離になります。トレンドが永久に続くことはないとの考えから、トレンドの転換に備えるために価格に徐々に近づいていきます。加速因子の数値を大きく設定すると、SAR が価格に近づき、初動を捕らえやすくなるというメリットがある反面で、ダマシが多くなるというデメリットがあります。
デフォルトのままでも適度にトレンドを把握できるので特に設定を変更する必要もないかと思いますが、数値を変更する場合は、デフォルトの設定でどのような状態なのかをしっかり確認してから、少しずつ動かすことをお勧めします。