ここまでFX初心者が稼ぎ続けていくためにマスターすべき、FXの基本・基礎知識をお話ししてきました。今回は、FX初心者が勝つための基本9つをお話します。
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もくじ
はじめに
FXの相場=チャートの値動きには、規則性があります。
チャートの規則性を学ぶことで、FXで勝てるようになっていきます。
いきなり大勝ちしようとする前に、まずはFXの基本を徹底的にマスターしていきましょう。
ここでは、「トレンド」や「抵抗」、「リスク管理」について重点的に学び、FXの基本の考え方を身につけていきます。
①「トレンド」の基本
FXで勝てるのは、トレンドがあるからです。
トレンドという相場の方向性を追いかけることで、簡単に利益を得ることができます。
さぁ、それでは、FXでどうやって勝ちに行くか、学んでいきましょう!
まず始めに覚えておきたいのが、「トレンド」という概念です。
FX相場というのは、一度動いた方向にしばらく動き続ける特性があります。
つまり、トレンド(流行)が続きやすいのです。
それを追いかける形で取引することで、着実に利益を得ることができます。
これをトレンドフォローと呼びます。
FX相場は基本的にトレンドが発生している状態ではありません。
そうした中からトレンドを見つけ出す事が勝つための第一手順となるのです。
多くのFX専業のプロトレーダーの方もトレンドを見つける作業をしているほど大切な基本となります。
トレンドフォロー
これは、トレンドが発生している方向に注文を入れて稼ごうという考え方です。上昇トレンド中はロング取引を、下降トレンド中はショート取引を、もみあい中は取引をしないという選択をします。今の相場がどれに当たるのか見極めることがポイントになります。
FXで勝てる理由
FXが勝てる!と言われるのには理由があります。
その理由として、トレンドが継続しやすい事があげられます。だからこそ、値動きを予想したり、トレンドフォローする取引で利益をあげる事ができるのです。慣性の法則のように、一度生まれた流れはしばらく継続しますので、しっかり覚えておきましょう。
FX相場の流れは3種類
- 上昇トレンド
- もみあい
- 下降トレンド
チャート分析の基本は、トレンドを見抜くことです。
相場の流れが「上がっている」のか「下がっている」のか「どちらでもない」のかを判断します。相場の7〜8割はもみあいであり、残りの2〜3割で上昇や下降のトレンドが発生します。そして、この上昇・下降のトレンド狙うのです。
トレンドが続く特性
取引する時は、上昇トレンドと下降トレンドです。
相場に明らかな方向性が出ているときのみ取引するようにしましょう。
一方、もみあいの時は今後の値動きの様子を見ておくと良いでしょう。
このように、自分でしっかりとルールを作って守ることが、FXで継続的に勝つための秘訣です。
初心者が陥りがちな失敗
初心者が陥りがちな失敗として、トレンドを見つけだせていないのに、もみあい相場で取引してしまうことがあります。どちらに動くのか方向がわからない流れの時は様子を見ることも大切なポイントです。私も含め、相場参加者の大半が失敗している経験です。トレンドフォローの重要性をここでしっかりと学び、そうならないようにしましょう。初心者のうちはとくに、トレンドがある時だけ取引することを意識して相場にのぞむ事が大切です。
②トレンドを判断する方法
トレンドを判断する方法はシンプルです。
チャート上で高値と安値に注目する作業を行います。
高値と安値が順々に上がっていけば、上昇トレンドだと定義できます。
逆に、高値と安値が下がっていけば下降トレンドだと定義できます。
そして、上昇している場合はその安値を結ぶトレンドラインとなります。(下降の場合は高値を結ぶ)
このトレンドラインを結ぶことで、取引のタイミングが掴めるようになります。
上記の定義が崩れた瞬間に、トレンドが否定されることとなります。そうした場合は、新たなトレンドが生まれるまで取引は控えます。
上昇トレンドとは?
- 高値が上がっていく
- 安値が上がっていく
上昇トレンドの定義は、高値が上がっていくこと、安値も上がっていくことの2つを満たしている事が、上昇トレンドの条件となります。また、切り上がっていく安値を結ぶことで、トレンドラインとなります。
下降トレンドとは?
- 高値が切り下がる
- 安値も切り下がる
上昇トレンドとは逆に、高値と安値が切り下がっていくことを条件とします。切り下がっていく高値を結ぶとトレンドラインとなります。
もみあい相場とは?
切り上がりと切り下がりが混在していて、どちらともわからない状態。
③押し目買い・戻り売りを意識して利益最大化!
今回、トレンドフォローが大切だと学びましたが、実際にどのタイミングで取引を始めれば良いでしょうか。ここでは、「押し目買い」と「戻り売り」というテクニックをご紹介します。
上昇相場のとき、押し目買いのロングで取引する時のポイントは、①③よりも、②④で買うほうが値幅を稼げます。
下降相場のとき、戻り売りのショートで取引する時のポイントは、⑤⑦よりも、⑥⑧で売るほうが値幅を稼げます。
押し目買い・戻り売りを理解するには、トレンドの形を意識すると良いでしょう。
トレンドは、一方向に向かっているようでも、細分化してみると上がったり下がったりを繰り返しているものです。
であれば、ロングの場合はより下がったときに、ショートの場合はより上がったときに取引を開始すると一段と値幅を稼げることになります。
これが押し目買い、戻り売りという考え方になります。
上昇トレンドでは押し目を、下降トレンドでは戻りを狙うことで利益を最大化を図りましょう。
補足:トレンドラインで取引のタイミングを明確にするために、チャートにトレンドラインを書き入れておくと良いでしょう。
④決済の目安「チャネルライン」
トレンドラインを引くことによって、トレンドの押し目や戻りが分かります。
では、それがどこまで伸びていくのか知るためには、チャネルラインというものを用います。
チャネルラインは、トレンドラインを平行にコピーするだけで作られます。
すると、両ラインのなかで値動きが推移していることが、視覚的に見て取れるようになるはずです。これを取引に活かしていきます。
具体的には、トレンドライン付近から取引を始め、チャネルライン付近で決済するといった流れをとります。トレンドが続きやすいというFXの特性を活かした基本戦略です。
⑤「抵抗」の基本
抵抗とは、トレンドの動きを止めるところを指す言葉です。これはトレンドとセットで考えられるものです。なぜなら、トレンドは抵抗から始まり抵抗で終わるからです。
相場はランダムに値動きしているように見えますが、その中には法則があります。その1つが「抵抗」です。トレンドは、抵抗によってその動きを封じられ、そして反転していくのです。
トレンドフォローという基本を覚えたら、次は「抵抗」について学んでいきましょう。
抵抗の概念を知ることで、いつ取引を始めれば良いのかといったタイミングが明らかになります。
抵抗はトレンドと密接な関係を持ちます。簡単に言えば抵抗とは、トレンドがその流れを終える場所です。そんなことからトレンドと抵抗は電車と駅の関係にたとえられます。
電車が駅から駅へと発着していくように、トレンドも抵抗を出発→次の抵抗でいったん停止→再び出発といった流れを繰り返すのです。
その性質が取引に活用できます。すなわち、トレンドが出発するタイミングで取引を始め、到着するタイミングで取引を終えれば良いわけです。
また、抵抗にはさまざまな名前があります。
上昇を押し返すことから抵抗線(レジスタンスライン)、下降を支える形になることから支持線(サポートライン)と呼ばれることもあります。
上昇の妨げとなるライン
- 抵抗線
- レジスタンスライン
下降の妨げとなるライン
- 支持線
- サポートライン
トレンドは「抵抗から抵抗へ」値動きする
抵抗を見つけ出す行為は、トレンドの生まれるところと終わるところを推察するのに役立ちます。これにより、どこで取引を始め、どこで取引を終えれば良いのかというシナリオが立てやすくなります。
そして取引のタイミングを考察するうえで知っておきたいのが、トレンドの動き方です。
トレンドはいつも同じスピードで動いているわけではありません。
抵抗を離れると加速し、次の抵抗に近くと減速するのです。
そんなことから、実際の取引ではトレンド全体を狙うのではなく、スピードに乗った部分を狙うという戦略が効果的になります。そうする事で、トレンドを確実にとらえることができます。
⑥水平線(水平ライン)
FXの相場は、株式相場とくらべて長期的に見ると、もみあいになりやすいです。
そしてこのことが、水平ラインが機能しやすい1つの根拠となっています。
同じ範囲を往復するのがもみあい相場ですから、過去のラインが再び機能しやすくなるのです。
抵抗はいろいろな形をとるのですが、もっとも単純であり、かつ有力なのが水平ライン(水平線)=特定の価格を示すラインです。チャートで目立つ箇所は多くの投資家が注目するため、何度も抵抗として機能するようになっていきます。
また、先ほど紹介したトレンドラインも、抵抗の仲間です。
相場には水平ラインの他に、トレンドラインのような斜めラインの抵抗もあるのです。これらを整理・分析して、どれがきちんと効いているのかを見抜くこと、そして上手く使い分けることが重要です。
水平線がよく効く理由①
水平方向に無限に伸びるため、何度でも機能する
水平線がよく効く理由②
機能するたびに人々に意識され、ますます効くようになる。
⑦水平線の引き方
基本編
①高値ラインに引く
②安値ラインに引く
応用編
③相場が上下に分かれる境目に引く
④何度か跳ね返っている箇所に引く
水平線は基本として、高値と安値に引きます。
これはマーケットの参加している皆が注目するラインだからです。
次に、相場を上下に分けているライン、または流れを何度も跳ね返しているラインにも引きます。これらはすでに強く意識されているラインだからです。
このように、さまざまな水平線を引くことで、相場の流れが明確にわかるようになります。
水平線の効果
抵抗が効く・効かないというのは、多くの人の注目が集まっているかどうかに関係します。
つまり、皆が明確に意識しているラインこそが効くものであり、他の人が気にもとめない独りよがりなラインは効きません。皆が容易に見つけられ、共有しやすいラインが重要となります。
水平線の引き方のポイント
水平線を引くときは、ローソク足ぴったりに引く必要はありません。
少しくらいアバウトで柔軟性をもたせた方が良いと私は考えます。
ラインに重なっていても、はみ出していても、届いていなくても、大局的にチャート全体を見渡した方が良いのです。
水平線という言葉で表現していますが、実際は細い線というよりも太い帯であると考えた方がわかりやすいかもしれません。取引を繰り返していくうちに、水平線が引けるところで抵抗がかかり、壁のように存在していることを感じていただけると思います。
また、抵抗の働きを何度かした水平線を確認してから取引することで、勝率をあげていくことができます。抵抗は1度よりも2度、2度よりも3度と機能した回数が増えるほど、信頼度が上がるものです。
⑧リスク管理を徹底しよう!
利益をとっていく攻撃を覚えたら、次は資産を守っていく防御を身につけましょう。
多くの初心者が、防御の重要さをおろそかにして敗れ去っています。まず、生き残ることが重要なのです。
リスク管理とは?
①百戦百勝はありえない。必ず負けがあることを受け入れる。
②1回の取引での撤退ルールを決める。どれだけ負けたら取引を終了するのか。
③1回の取引にかける金額を決める。自己資金に対して何パーセントにするのか。
負けるときにどう行動するかが重要です。
FXで勝つためには、負け方を覚えることが秘訣です。
FXで取引を続けていけば必ず負けが生じることがあります。これを素直に受け入れられるかどうかが明暗を分けます。負けを受け入れるためには戦略が必要です。それが、損切りや資金管理のルールです。
FXの負け方を覚える
ここでは、トータルで負けないための技術・リスク管理についてお話しします。
FXの世界では、百戦百勝できる人はいません。どんな天才でも必ずどこかで負けています。
専業プロトレーダーの方でも、何割かの負けがあるものです。
それでは、なぜプロのトレーダーは最終的に稼ぎ続けることができているのか?
そこには明確な理由があり、リスク管理を徹底しているからなのです。
問題は「どう負けるか」ということ。
軽傷のうちにポジションをいったん抜いて徹底するのと、致命傷を負っても戦い続けるのでは、同じ負けでも意味がまったく異なります。
その負け方に関するルール作りと、それを守る行動力が、リスク管理の根幹をなします。
損切りを行う2つの理由
大きな損失をこうむる前に、傷は浅いうちに済ませる。投資の世界ではこうした考え方が根付いていますが、FXではとりわけ肝心です。また、負ける幅をコントロールすることで計画的な投資戦力を立てることが可能になります。どうしても損切りしたくない!という気持ちが出てきてしまう時は、損切りはトレードを続けていくための最低限必要な手数料として考えると良いでしょう。
①損切りをする理由
本来ならたくさん負けるところを少しの負けに限定するため
②損切りをする理由
1回の取引で負ける幅を完全にコントロールするため
⑨初心者がFXで勝つ前にたちはだかる壁と克服方法
FXでトレードを続けていると、人間の本能を感じる場面にたびたび出くわすことになるでしょう。どんなときに自分の感情がどう働いているのかを記録することもメンタル管理の上でとても大切です。
損切りが大事!とわかっていても、実際は「損したくない」という気持ちが働きますし、それによって損切りが遅れて一度に大きく負けてしまったり、損を取り返そうとムキになって取引のポイントではないところで無謀なトレードを繰り返して強制ロスカットになってしまったり。そして「あの時間はなんだんったんだろう……」と茫然自失に陥るという。
また、利益が出てくると「利益はすぐに確定したい」という気持ちが出てきて、利益を守りたくなって失うことを恐るようになります。それによって、少しの利益で決済してしまうという流れに陥ってしまいます。
これは人間の感情、本能といってもいいかもしれません。
損はいやだ!利益は即確定!これらを繰り返していくと、いつの間にか利小損大に……。
利小損大とは、小さく勝って大きく負けるトータルで勝ち越せない取引のことをいいます。
意識するのは、損小利大です。
上の流れを見ればわかる通り、とくに訓練をしたりルールを設定せずに取引をする初心者は、ほぼ利小損大になります。これだと勝率はそこそこ良くても、トータル収支はマイナスになってしまいます。意識的に勝ちは大きく、負けは小さくするためのルール設定をしていきましょう。
ちなみに、ここで紹介した利小損大の仕組みは、プロスペクト理論で説明されています。
勝つときの喜びより、負けるときの恐怖のほうが心に与える影響がずっと大きいため、普通の人間は損失から無意識に逃げてしまうのです。
1回の取引にかける金額を決める
現在の状況に合わせて損切りの幅を調整しましょう。
1回の損失幅を全資産の2%に抑えると良いです。
例)口座に10万円入っている場合
100,000円(資産) × 2/100(%) =2,000円(一度に負ける金額)
これは、れは、1万通貨でトレードするなら20pipsで損切り、1000通貨でトレードするなら200pipsで損切り、ということになります。
例)口座に5万円入っている場合
50,000円(資産) × 2/100(%) =1,000円(一度に負ける金額)
これは、1万通貨でトレードするなら10pipsで損切り、1000通貨でトレードするなら100pipsで損切り、ということになります。
これを徹底するだけで、たとえ10連敗したとしても破産しません。
そしてこれとセットで覚えたいのが、損失よりも利益を大きく取るというルール。
これさえ守れば、51勝49敗という結果でも資産はプラスになります。
具体的な行動としては、まず2%ルールに従って損失幅を決定→その幅よりも大きな利益を目指す→実現可能かどうかを判断したうえで取引を決断する、といった流れとなります。
損切りの幅を決めてから、利益確定の幅を決めるようにしましょう。
リスク(損)を先に考え、それ以上のリターン(利益)を追求するスタイルをとるのです。
スルースキル
FXは株と違ってマーケットが閉まらず、取引量も非常に多いため、平日なら24時間いつでも取引ができます。
しかし、いつでも取引できることと、いつでも勝てることとはまったくの別問題です。
FXはどんなタイミングでも売買できてしまうからこそ、得意な場面以外での取引を見送る「スルースキル」が重要なのです。
それでは、どうしたら良いのでしょうか?
私が採用しているのは、何重にも条件を設けて、それらをすべてクリアしてはじめて、取引をして良いとする考え方です。
いつでも取引ができるFXだからこそ、「基本的に取引をしてはいけないが、ある条件をクリアした場合のみ取引が許される」と考えるのです。
こういった作業は「フィルターをかける」とも呼ばれますが、その条件は人それぞれです。
ここまで学んできた「トレンド」「抵抗」「リスク管理」をフィルター条件にして自分だけのフィルターを作ってみましょう。
トレンドはある? → いいえ → 取引しない
↓
はい
↓
利用できる抵抗はある? → いいえ → 取引しない
↓
はい
↓
利益の幅が損失より広くなりそう? → いいえ → 取引しない
↓
はい
↓
取引してOK!
フィルターを何度もかけて本当に取引が許されるか判断しましょう。
自信がない場面では取引をスルーするのもトレード技術です。